「溶射管理士」は「溶射技能士」と協調してJISに規定する品質を持つ溶射製品が生産できる者、溶射製品の生産を管理し、信頼できる製品を作るための責任者です.
認定資格の種類
「防食溶射」,「セラミック溶射」,「金属溶射」,「サーメット溶射」の4種目毎に「溶射管理士」を資格認定しています.なお,平成21年度より,各種目の溶射管理士に加え,新たに下記資格が新設されました.
「上級溶射管理士」
上記4種目全ての管理士を取得した者
溶射管理者の中でも指導的立場にある溶射管理者向け
「准溶射管理士」
基礎科目を受講し,その認定試験に合格した者
直接溶射作業に従事しない営業・一般管理業務担当者向け
資格認定講習・認定試験
共通の基礎科目(溶射総論・製図,材料工学Ⅰ,材料工学Ⅱ,品質管理,安全衛生)と各種目毎の専門科目(特性/応用事例,材料/溶射法,試験検査法)に分けて実施します.認定試験を受けるためには講習会の受講が必要です.
溶射管理士 資格認定試験の受験を検討している人へ
はじめて溶射管理士資格認定試験の受験を考えておられる方で、講習会の内容や資格試験にどんな問題が出るのか疑問に思っておられる方は、次のページをご覧ください。
<受講の免除について>
大学・工業高等専門学校にて「材料工学」及び「品質管理」科目の単位を取得された方には申請により、溶射管理士受講科目の内、「材料工学Ⅰ」及び「品質管理」の受講を免除いたします。受講免除を希望される方は、大学などが発行する「単位取得証明書」と「受講免除願い」(日付、氏名、所属、生年月日、単位を取得した大学等の名称、単位取得科目名を記載のこと)を受講申し込み期限までに提出してください。
申請後溶射学会にて判定し、当該単位取得科目が「材料工学Ⅰ」及び/または「品質管理」に該当すると認められた場合、受講免除いたします。なお、受講免除が認められた場合でも、認定試験に合格する必要がありますので、ご注意ください
<合格科目の有効期限について>
溶射管理士講習会を受講・受験して合格された科目については、合格された年度を含め5年間は有効です。不合格の科目があっても、不合格科目を5年以内に合格されますと全科目合格となり、溶射管理士の資格を得ることができます。しかし合格科目でも5年を過ぎますと無効になりますので、再度受講・受験して合格する必要がありますのでご注意ください。
<防食溶射 溶射管理士について>
日本溶射学会溶射管理士講習会において,JIS H8300「亜鉛,アルミニウム及びそれらの合金溶射」における防食溶射施工を管理する施工管理者として必要な科目を講習します。具体的には,防食溶射施工を管理するために必要となる基礎知識としての防食理論,施工する溶射材料の知識,具体的な施工管理手法,さらに製品としての防食溶射皮膜を検査するための試験方法などについて,講習します。科目内容は以下の通りです。
第1限:「特性/応用事例」
基礎からの防食理論,鉄の防食手法,防錆作用のメカニズム,溶射による防食の効果,防食溶射材料の種類と選択,JISH8300が規定する防食溶射皮膜の特性,防食溶射の応用事例について講義する。
第2限:「材料/溶射法」
防食溶射の工程,施工管理の概要,部品形状に対する注意,前処理(ブラスト処理),溶射施工と注意点,封孔処理の詳細,防食溶射管理の実際(「亜鉛・アルミニウム溶射マニュアル」((社)日本橋梁建設協会編),「鋼道路橋防食便覧」((公)日本道路協会編),「構造物施工管理要領」(㈱高速道路総合研究所発行)に基づく)について講義する。
第3限:「試験検査法」
JISH8300が規定する防食溶射皮膜の試験検査法(厚さ試験,外観試験,密着性試験),各種耐食性評価試験法及び電気化学試験法について講義する。
<基礎科目合格者に対する准溶射管理士資格の認定>
溶射管理士資格認定のために受験受講された方で、専門科目が不合格であったが基礎科目を全科目合格された方には、申出により「准溶射管理士」の資格を認定します。2022年度受講受験者から摘要いたします。
日本溶射学会 溶射管理士資格委員会