日本溶射学会は溶射に関する理論ならびに工業の発展を図ることを目的に1957年に「日本溶射協会」として設立し、2010年7月に一般社団法人となり、同年12月には「日本溶射学会」と名称を変更しました。学術論文誌の発行、全国講演大会の開催、各支部における研究会活動、さらに溶射管理士認定活動や日本工業標準(JIS)制定に対する協力活動など溶射分野におけるさまざまな活動を通して、溶射の学術および技術の発展と大学・研究所など学術分野と溶射関連産業界、さらに海外との技術的・人的交流の促進を進めております。
本学会は日本学術会議登録学術団体であり、また特許法第30条の規定に基づく学術団体であります。
溶射は表面加工技術の一種として、金属・セラミックス・プラチックと極めて幅広い材料を対象に高速で被覆できるコーティング技術として産業界で幅広く利用されてきました。従来よりの応用分野である防食・防錆、耐摩耗、肉盛り再生などの他に、最近では電磁気的用途や生体分野への応用なども展開されつつあります。また学術的にも溶射中の粒子の速度、温度分布の測定技術の発展など目を見張る技術の進歩が出てきております。産業の高度化に伴いますます求められる高度表面処理技術としての溶射に興味をお持ちの方、この分野における研究や技術動向を把握したい方、産業界への応用状況を知りたい方などに本学会は技術情報の提供や知的・人的交流を通して貢献いたします。