第5回溶射講習会「溶射プロセスの基礎と応用III:HVOFおよび関連技術」
本講習会は,これまで,初学者や予備知識の少ない方にもテーマごとに集中的に学ぶことができる講習会として開催してきました.今回で第5回目の開催となります.
今回は「溶射プロセスの基礎と応用Ⅲ:HVOFおよび関連技術」と題し,HVOF/HVAFをはじめウォームスプレー法,コールドスプレー法にも触れながら,講師の方々にわかりやすく解説していただきます.
溶射技術に初めて携わる方,溶射管理士を取得したがさらに深く勉強したい方,学会発表を考えている学生の方,新入社員教育の一環としても,広くご活用いただけるものと考えています.皆様奮ってご参加くださいますようお願いいたします.
【開催概要】
第5回溶射講習会「溶射プロセスの基礎と応用III:HVOFおよび関連技術」
日時:2024年9月20日(金) 09:00-16:30
場所:Zoomによるオンライン開催(ログイン情報は後日お知らせします)
講義内容:各講義80分(簡単な質疑を含む),個別質疑ルーム40分
09:00-09:10 開会のあいさつ
09:10-10:30
講義Ⅰ:総論「高速フレーム溶射法および関連プロセスの概要」
桑嶋 孝幸(岩手県工業技術センター)
高速フレーム溶射法はサーメット材料を中心に多用されている.本講義では,高速フレーム溶射法の特徴(他の溶射法との比較),典型的な皮膜組織,硬さ等の皮膜性状について紹介する.また,ブラスト処理,レーザ等による前処理や後処理についても紹介する.
1. 高速フレーム溶射法の特徴
2. 溶射皮膜の組織、皮膜性状について
3. 前処理
4. レーザによる後処理
10:40-12:00
講義Ⅱ:装置「高速フレーム溶射法のプロセスの原理と各種市販装置の特徴」
榊 和彦(信州大学)
高速フレ-ム溶射における運動エネルギーの役割を理解するため,ノズルの理論とそれによるガスフレームおよび溶射粒子の挙動について数値シミュレーション結果などを利用して説明する.また,市販のHVOF,HVAF溶射の特徴などについても概説する.
1. はじめに
1.1 概要と歴史
1.2 HVOF,HVAF,ウォームスプレー,コールドスプレー
2. ノズルの理論とガスフレームおよび溶射粒子の挙動の数値シミュレーション
2.1 ノズルの理論
2.2 ガスフレームの状態
2.3 数値シミュレーションによるガスフレームと溶射粒子の挙動
3. フレームジェット膨張状態の影響
4. ノズル形状の影響
4.1 ノズル入口先細部の影響
4.2 ノズル末広部の影響
4.3 二次元自由噴流
5. 市販のHVOF,HVAF溶射装置の特徴
6. おわりに
13:00-14:20
講義Ⅲ:材料「HVOF溶射プロセスで使用される溶射材料とその選び方」
水野 宏昭(株式会社フジミインコーポレーテッド)
HVOF溶射プロセスでは,溶射材料は半溶融の状態で成膜されることから,材料の物性が皮膜の物性に反映されやすい.そのため,皮膜の要求特性に合わせて適切な材料を選ぶ必要があり,材料の物性についても正しく把握しておくことが重要となる.本講義では,サーメット溶射材料を中心に,材料の物性と皮膜の特徴を関連付けて解説し,材料を選定する上での重要なポイントを紹介する.
1. 溶射材料の種類と製法
2. 溶射材料の特性と測定方法
3. 皮膜の要求特性と溶射材料の選定
4. HVOFの関連プロセスで使用される溶射材料
14:30-15:50
講義Ⅳ:応用「HVOF応用事例」
和田 哲義(エリコンジャパン株式会社)
HVOF溶射皮膜は,比較的低温かつ高速で溶射されるため,ち密,高密着,高硬度,低酸化などの特徴があり,これらの特徴を活かして高い耐摩耗性や耐食性などが必要な用途への応用が進んでいる.本講義では,航空機,発電,自動車,製鉄,紙・パルプ,石油・ガスあるいは印刷など,幅広い産業分野における代表的応用事例と応用目的,材料および特徴などを紹介する.
1. HVOF溶射皮膜の特徴
2. 代表的応用分野と応用目的および溶射材料
3. 応用事例
3.1 航空機
3.2 発電
3.3 自動車
3.4 製鉄
3.5 紙・パルプ
3.6 印刷
3.7 石油・ガス
3.8 その他
15:50-16:30
そのⅤ:個別質疑
講義別の個別質疑ルームを設置(Zoomブレイクアウトルームを利用)
(注:今回は講義Ⅰの個別質疑ルームは開催されませんのでご注意ください.)
申込方法
下記申込様式を利用して,電子メールに添付もしくはFaxにて,学会事務局宛てにお申し込みください.
参加費(講義資料含む):
(1) 個人の申し込み(いずれもZoom1アカウント + 講義資料1冊を含む)
・会員:10,000円 非会員:20,000円 学生:3,000円
(2) 団体申し込み(溶射学会会員向け団体割引(協賛学会の会員含む))
・会員企業:30,000円(Zoom1アカウント + 講義資料5冊),資料追加5,000円/冊
・大学研究室:15,000円(Zoom2アカウント + 講義資料3冊),資料追加2,500円/冊
申込締切:2024年9月9日(月)
申込先:
〒577-0809 東大阪市永和2-2-29 一般社団法人日本溶射学会 宛
Tel: 06-6722-0096 Fax: 06-6722-0092 Email: jtss(a)jtss.or.jp
振込先:
・ゆうちょ銀行 00930-9-75980
・三菱UFJ銀行 梅田支店 普通 0123658
一般社団法人日本溶射学会
・振込締切日:2024年9月12日(水)
案内:第5回溶射講習会の案内
をご覧ください。
【申込書】第5回溶射講習会「溶射プロセスの基礎と応用Ⅲ:HVOFおよび関連技術」
・申込代表者氏名:
・勤務先,所属部課:
・会員資格(○で囲む): 特別1級, 特別2級, 賛助1級, 賛助2級,
正会員, 学生会員, 賛助学会会員, 非会員
・資料郵送先住所:
・メールアドレス:
・電話番号:
・振込予定先:いずれかを選んでください
□ ゆうちょ銀行 00930-9-75980
□ 三菱UFJ銀行 梅田支店 普通 0123658
・振込予定日: 年 月 日
・内訳:いずれかを選んで口数を記入ください
□ 個人会員:10,000円(Zoom1アカウント + 講義資料1冊): 名
□ 学生:3,000円(Zoom1アカウント + 講義資料1冊): 名
□ 非会員:20,000円(Zoom1アカウント + 講義資料1冊): 名
□ 会員企業団体割引:30,000円(Zoom1アカウント + 講義資料5冊): 口
追加講義資料:5,000円: 冊
□ 大学研究室割引:15,000円(Zoom2アカウント + 講義資料3冊): 口
追加講義資料:2,500円: 冊
合計: 円
第二回溶射講習会「溶射皮膜の腐食・防食機構の理解と評価」のご案内
一般社団法人日本溶射学会では,溶射講習会を新たに開始いたしました.本講習会は,溶射に関して予備知識の少ない方でも溶射学会誌掲載論文を理解できるようになることを目標として,溶射トピックスに関連した専門知識を学ぶことができる場です.第一回溶射講習会「溶射皮膜の機械特性と評価」に続きまして,第二回では,溶射皮膜の腐食や防食に焦点を当てた講習会を開催します.腐食・防食を学ぶ上で欠かせない電気化学の知識に始まり,腐食現象の理解,腐食試験方法,防食施工まで幅広い観点から溶射皮膜の腐食・防食について学ぶことができます.講習会の最後には講師の方々と直接お話しできる個別質問のお時間も設けさせていただきました.溶射に新しく携わる方,溶射管理士を取得されたが再勉強されたい方から溶射学会で発表を考えられている学生の方まで幅広い層の方にご満足いただける内容になっております.新しく入社された方の新人教育にもご活用いただけるかと思いますので,奮ってご参加ください.
1. 開催日程:2022年3月3日(木)9:00~18:00(接続開始予定:午前8:30)
2. 開催場所:Zoomを用いたオンライン開催となります.
3. プログラム
9:00-9:10 (10 min): 開会の辞
9:10-10:30 (80 min):講義I. 腐⾷・防⾷現象を理解するための電気化学の基礎
東京海洋大学 客員研究員(元 国立研究開発法人物質・材料研究機構)篠原 正氏
概要:金属材料の腐食反応は,電子の移動を伴う化学反応で,電気化学反応と呼ばれる.また,金属材料の腐食挙動はpHなどの液性をはじめとする環境因子にも影響される.本講義では,電気化学を初めとして腐食科学の基礎について解説するとともに,各種金属材料の耐食性発現機構や防食対策について解説する.
(休憩)
10:40-12:00 (80 min):講義II(前半). 溶射皮膜の腐食特性とその評価試験方法
トーカロ株式会社溶射技術開発研究所 技術顧問 高谷 泰之氏
(昼食休憩)
13:00-13:50 (50 min):講義II(後半). 溶射皮膜の腐食特性とその評価試験方法
トーカロ株式会社溶射技術開発研究所 技術顧問 高谷 泰之氏
講師:トーカロ株式会社溶射技術開発研究所 技術顧問 高谷 泰之
概要:溶射皮膜を適用するにあたり環境に対する耐食性が課題となる.浸漬や塩水噴霧試験など短期間で評価することになるが,わかりやすい数値化が要求される.短期間で数値がでることは,その材料が使用に耐えないことを意味する.また,実環境を完全に実現することは困難で,使用される実環境に曝露することが最良である.そのための事前評価として電気化学測定が最適である.本講では電気化学測定した評価結果を紹介し,その測定方法とその意味合い,さらに実環境でのモニタリングにも応用できることを解説する.
(休憩)
14:00-15:00 (50 min):講義III. JIS H 8300に基づく防食溶射施工
一般社団法人日本溶射学会 事務局長 上野 和夫氏
概要:JIS H8300:2021「亜鉛,アルミニウム及びそれらの合金溶射」は防錆防食溶射の工業標準として防食分野で広く利用されているが,基礎となる国際標準ISO2063が改正されたことを受け,2021年に大きく改正された.本講義では改正のポイント(施工管理体制,設計への配慮,文書記録の重視など)について解説するとともに,本JISに基づいた防食溶射施工の各工程(事前協議,ブラスト処理,溶射施工,封孔処理及び検査)及び品質要求事項などについて概要を講義する.
15:10-16:00 (50 min):講義IV. 耐候性とその評価法
東京海洋大学 客員研究員(元 国立研究開発法人物質・材料研究機構)篠原 正氏
概要:大気環境中において,水膜下で進む腐食形態を「大気腐食」と呼び,大気腐食に対する耐性を耐候性と呼ぶ.近年,大気腐食挙動の解析あるいはモニタリングに多くの測定手法が提案され,適用されるようになってきた.こうした手法によって明らかにされてきた水や付着物の役割を中心に,金属材料の大気腐食の特徴について解説する.また,耐候性に関して,めっきと比較した溶射の特徴についても解説する.
16:10-17:00 (50 min): 講義V. 防食・耐食溶射皮膜の暴露試験結果と課題
国立研究開発法人物質・材料研究機構 特命研究員 黒田 聖治氏
講師:国立研究開発法人物質・材料研究機構 特命研究員 黒田 聖治
概要:防食溶射皮膜の長期耐久性能を試験するために1940年代から欧米を中心に様々な環境で暴露試験が実施されてきた.これらの暴露試験の概要を紹介し,日本で実施された試験についても筆者が携わった長期海洋暴露試験を含めて報告する.また,耐食合金を溶射した環境遮断型の耐食溶射皮膜の開発事例と暴露試験結果についても紹介し,今後の課題について考察する。
17:00-17:10 (10 min): 閉会の辞
17:10-18:00 (50 min):個別質問時間
5. 参加費(講義資料込み)
社会人: 10,000円(Zoom 1アカウント + 講義資料1冊)
学生: 3,000円(Zoom 1アカウント + 講義資料1冊)
溶射学会会員向け団体割引
会員企業団体割:30,000円( Zoom 1アカウント + 講義資料5冊),講義資料追加1冊につき+5,000円
大学研究室割:15,000円( Zoom 2アカウント + 講義資料3冊),講義資料追加1冊につき+2,500円
6. 申込先及び振込先
申込締切り:2022年2月18日(金)(定員あり)
プログラム等一部変更することがあります.最新情報並びに詳細な申込み方法については,学会ホームページにてご確認お願いします.
〒577-0809 東大阪市永和2-2-29 一般社団法人日本溶射学会
Tel: 06-6722-0096 Fax: 06-6722-0092
Email: jtss(a)jtss.or.jp
振込先:
ゆうちょ銀行 00930-9-75980
三菱UFJ銀行 梅田支店 普通 0123658
一般社団法人日本溶射学会
振込締切日:2022年2月24日(木)
以下の情報を添えて電子メール,もしくは,Faxでお申し込みください.
第2回溶射講習会「溶射皮膜の腐食・防食機構の理解と評価」 申込書
・会員資格(○で囲む): 特別1級, 特別2級, 賛助1級, 賛助2級, 正会員, 学生会員, 非会員
・申込代表者氏名:
・勤務先・所属部課:
・資料送付先住所:
・メールアドレス:
・電話番号:
・振込予定先(いずれかを選ぶ):
ゆうちょ銀行 00930-9-75980
三菱UFJ銀行 梅田支店 普通 0123658
一般社団法人日本溶射学会
・振込予定日:
・内訳:
社会人: 10,000円(Zoom 1アカウント + 講義資料1冊): 名
学生: 3,000円(Zoom 1アカウント + 講義資料1冊): 名
会員企業団体割引:30,000円(Zoom 1アカウント + 講義資料5冊): 口
会員企業団体割引用追加講義資料:5,000円: 冊
大学研究室割:15,000円(Zoom 2アカウント + 講義資料3冊): 口
大学研究室割用追加講義資料:2,500円: 冊
合計: 円